難関資格の登竜門として知られる宅建士。
インターネット上では「かなり難しくハードルが高い、ステータス」という声もあれば、「勉強をすれば簡単に合格できた」という意見も存在します。
宅建の合格ってどれくらいすごいの?
「宅建合格のすごさ」や「難易度」ってなかなかわかりづらいですよね。
宅建試験の「合格はすごい・難易度は高い」と言えます。
以下がおもな理由です。
いったい資格の難易度はどのくらいで、宅建合格はどれぐらいすごいことなのでしょうか。
今回は、宅建合格の難易度とすごさについて解説していきます。
※いつでも解約OK!退会後もずっと無料で聞ける!
宅建士の合格はすごい?難易度は高い?
宅建試験の「合格はすごい・難易度は高い」と言えます。
インターネット上では簡単という意見もありますが、勉強が得意で学力が高い人からすれば簡単とも言えます。
しかし、宅建試験を受験する多くの人は働きながら時間を捻出して受験することになるため、単純な試験の難易度だけでなく、学習環境を確保する難しさも考慮するとかなりハードルの高い試験と言えるでしょう。
他の難関資格にせまる難しい試験である
資格名 | 受験資格 | 試験形式 | 評価方法 | 受験者(人) | 合格者(人) | 合格率 |
司法書士 | 不要 | 択一・記述・口述 | 相対評価 | 23,471 | 836 | 3.6% |
行政書士 | 不要 | 択一・記述 | 絶対評価 | 58,296 | 5,090 | 8.9% |
土地家屋調査士 | 不要 | 択一・記述 | 相対評価 | 5,243 | 438 | 8.4% |
税理士 | 必要 | 記述 | 相対評価 | 46,590 | 964 | 2.1% |
社会保険労務士 | 必要 | 択一・記述 | 相対評価 | 48,109 | 3,433 | 7.0% |
中小企業診断士 | 不要 | 択一・記述・口述 | 絶対評価 | 14,295 | 944 | 6.6% |
不動産鑑定士 | 不要 | 択一・記述 | 相対評価 | 975 | 109 | 11.5% |
宅地建物取引士 | 不要 | 択一 | 相対評価 | 245,800 | 31,694 | 15.9% |
※過去10年間の平均より算出
上記の表は各資格試験の過去10年間の受験者数や合格率をまとめた表です。
宅建士試験の特徴として、合格率は16%前後、20万人以上の受験者がいる人気資格であることがわかります。
難関国家資格として知られる士業の合格率はおおよそ2%~10%程度ですが、これら難関資格にせまる合格率であることがわかります。
宅建試験は試験範囲が広い
宅建試験の特徴は試験範囲が広く、まんべんなく知識を頭に入れて学習をする必要があること。
試験対策としては①権利関係、②宅建業法、③法令上の制限、④その他の法律の4分野に分けて学習を進めます。
このように宅建試験は出題範囲が広く、社会人が一から学習して試験合格を目指すとなると合格率以上の難易度と考えられます。
その証拠に2回、3回と受験して合格する受験生も少なくありません。
宅建試験の合格は一定のステータスと言えるでしょう。
不動産取引を知るうえでの法律関係を学ぶ権利関係
宅建試験の権利関係では民法などについて学習します。
不動産取引全体の流れを知るうえで必須の知識ですが、難しさから挫折する人が多い科目でもあります。
不動産業者を規制する宅建業法
不動産取引において、不動産事業者を規制する法律です。
出題数が多く個々の知識をしっかりと頭に入れる必要があり、それなりに労力がかかります。
法令上の制限
法令上の制限は都市計画法・建築基準法・国土利用計画法・農地法・宅地造成規制法など不動産における各種規制の法律を学習します。
それぞれ専門性が高い内容で決して易しくはありません。
その他の科目
税法・統計・住宅金融支援機構・景品表示法・不動産鑑定基準・土地・建物の分野から出題されます。
出題範囲が広く、メリハリのある学習が必要です。
宅建試験の難易度は近年さらに上がっている
宅建試験の難易度が近年さらに難しくなっているという記事がWEB上によく見られます。
たしかに民法や業法なども数年前に比べると解きにくい問題が増えています。
中には司法試験で出題されるような難しい知識も見受けられるほど。
これは試験が長きにわたっており、過去問やノウハウが充実していることから、ある程度試験の難易度を上げなければ合格しやすい状態になってしまうこともあるから。
また、宅建は「宅地建物取引主任者」から「宅地建物取引士」に名称変更されたことで、より高度な専門性が求められているという背景からも、試験が難化しています。
受験者数も多く相対評価の試験であるため、競争率の高い試験であると言えるでしょう。
上位◯%に入れば合格できる試験で、あらかじめ合格者数を決めておいて
「合格点」を前後させて調整する方式の試験です。
合格率は毎回ほぼ一定となります。
必要な勉強時間の目安は300時間~500時間
試験勉強の時間の目安は300時間から500時間。
実際には、効率的に勉強することで、100時間程度でも合格しているケースもありますがなかなか難しいです。
試験は10月なので4月~5月から学習を開始し、半年程度勉強する人が多いです。
半年での試験合格を目指す人は、私が独学で宅建に合格したときのことを記事にしてますので、合わせてご覧ください→半年の独学で宅建士に一発合格した勉強方法とおすすめのテキスト
試験時間は目安であり不動産業界に携わっており、予備知識がある人であれば短期で合格することもできるでしょう。
しかし、働きながら半年も学習を続けるというのは、モチベーションの維持、学習時間の確保など様々な課題に直面することになります。
試験の乗り切るには相当の覚悟が必要でしょう。
宅建合格者と不合格者がどれくらいの勉強時間を費やしたなどのリアルな声を記事にまとめましたので、合わせてご覧ください。
宅建を取得することで収入アップにつながる?
宅建士の資格を取得することは収入アップにつなげることができます。
まず、不動産会社では宅建士を保有していると資格手当を支給しています。
資格手当は年間で月2万〜3万(年間24万円~36万円)が目安とされていますが、大手企業では月5万(年間60万円)の資格手当を支給している会社も。
私の会社は3万円の手当が出ています。
年間60万円となると資格を持っていない社員よりも、ボーナスを1回多くもらえると考えることもできます。
営業が得意な人であれば、宅建士の資格を活かして、さらにランクの高い不動産会社に転職して高収入を得ることも期待できるでしょう。
宅建で独立はできる?
宅建試験のすごさと言えば就職・転職でかなりプラスに働く点でしょう。
宅建で学習する知識は不動産業界に限らず、金融・保険・建設などでも必要とされます。
銀行などでも宅建試験の取得を義務づけるケースは多く、不動産業界はもちろん、それ以外の業種への就職、転職でも有利に働くのが宅建のすごさです。
また、法律で宅建士以外が行うことができない独占業務があること、不動産会社においては宅建士を一定数設置しなければいけない義務があるなど、これらも宅建士の就職先が多い理由です。
宅建を取得することで独立開業できるとよく聞くのだけど本当なの?
本当ですが、これについてはシビアに考える必要があります。
まず、宅建を取得していても業界未経験で不動産業に参入するのはかなり厳しいです。
専門性の高い業界であるため、不動産会社で働いた経験がなければ実務を遂行することは困難でしょう。
独立を目指すうえでは資格の取得+業界経験が必須です。
宅建の合格のすごさ・難易度まとめ
今回は、宅建合格の難易度、どれくらいすごいのかについて解説しました。
宅建試験の取得は一定のステータスと言えるでしょう。
試験の難易度・士業資格としての知名度など考えれば、宅建士資格の保有はすごいと言えます。
また、資格手当によって直接の収入アップ、不動産業界以外にも就職・転職で有利な点を考えると試験の難易度以上のリターンが得られる資格です。
試験の合格を目指す人は以下の記事も合わせてご覧ください→半年の独学で宅建士に一発合格した勉強方法とおすすめのテキスト
※いつでも解約OK!退会後もずっと無料で聞ける!
コメント